異邦人たちのパリ 1900-2005
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なぜか今頃になると 青山霊園のあたりに行ってしまう。
そして行ってから桜の季節だったことに気づく。
カメラもお弁当も持たず ただ桜の中を歩く。
これが東京の春なのだろうか。
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ところで行ったのは1月に出来た国立新美術館へ
異邦人たちのパリ 1900-2005 を見るため。
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東京ミッドタウンが出来たところなので
六本木周辺の混みようは心配だったのですが
逆にそちらへ流れていったのか思ったほどの混雑はなく
吹き抜けも気持ちよかった。
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私は長い時間 ジャコメッティのブロンズの前。
なんだろう。ディエゴの像の前にいると
うれしいでも悲しいでも どきどきでもなくて
ただこころが静かになっていく。
周りの音がなにもなくなる。
時間を忘れられる。
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見に来たのは モディリアーニなんだけれど。
彼の長くはない生涯に憧れていたりもした私達だったのに
子どもが生まれ ふつうの暮らしをし
いつのまにかもっと先だと思っていた
彼の年を追い越していた。
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今の私達に彼を追いかけるような 熱い思いは残っているだろうか。
それとも今の私にはそんなものは必要ないのだろうか。
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なんて 自分の世界に入るのも久しぶりか。
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ポリアコフとか、写真はストランドとか いろいろ
なにしろ点数はすごいので好きなのもたくさんはあるけれど
常設ではない利点でもあり欠点でもあるのか
イベント会場的 空気につかれてしまった。
きっと作品の力より 人の欲にあてられてしまった。
自分がなんに疲れるのか 分かった気がした。
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とはいえ すばらしい作品ばかりですので
お近くの方はぜひご覧ください。
と無理無理でしたね…(苦笑)
でも やっぱり 本物だよね。
行ってよかった。
たまには外に出ようと思いました。
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