どんより。
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【どんより】
1.空が曇って薄暗いことを表わす。
2.目つき・色合いが濁っていて、生気がうかがわれないことを表わす。
のだそうです。
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どんよりです。
ただこの時期の梅雨の空は私の中のどんよりではない感じ。
同じ薄雲のようで でもいつ雨粒が落ちてきてもおかしくないような
蒸し暑い湿った空気 ふっと風のなかに雨のにおいが交じる
つねになにかが変わっていて
さっと気まぐれに吹いた風 雲間からのぞいた太陽めざして
洗濯物を出してみたけど それはほんとにきまぐれで
こまかいシャワーのように 庭の緑が揺れはじめ
洗濯物しまわなくちゃ。
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故郷の空は どんよりで 冬は鉛色。
それが空の色。
うごかない変わらない。
うごかない空に 白い点が 現れて ひとつふたつみっつ
ふえて ふえて ふえて
どんどんどんどん空の色は薄まって
でもやっぱり白ではなくて 薄まった鉛色。
湖の向こうの山も見えなくなって
砂浜から海のむこうがひとつづきになって
なにもなくなって なくなって
でも すっと消えてなくなるように
足もとがすこし濡れてて しゃりしゃりするけど
また 変わらず ずっとそうだったような どんより鉛色。
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どんより。
元来 私は「どんより」の人
それはそれでよかったはずなのに
いつのころからか
親になってからなのか
どんよりの「反対側」にいこうとしてた。
雲ひとつ無い青空の中。
いつも晴れ晴れとした 元気いっぱい
いろんな色 色 色 いろにあふれる世界。
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どんより。
それなら それでもいい気もするんです。
なにも変わっていないから。
濁った色は 時間を重ねた 錆色のようなので
たぶん 今も変わらず 鉛色のどんよりした空が
いいのです。
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コメント
なにがどんよりだ。
ちょろちょろ動き回って。でもぼーっとして。
ちょっとは落ち着いて片付けないと
違う「重なり」になってるだろ。
とは夫の声。
投稿: kicco | 2008/07/10 14:09